Meet Our People
Bin Zhao
入社の理由と現在の仕事内容
私は日本の大学に進学し、ベアリングの研究を行う中でボールねじ、LMガイドに出会い、THKという会社を知った。就職活動中にTHKの説明を聞く機会があり、製品の将来性、新規開発などに挑戦できそうな環境に魅力を感じ、応募を決意。入社に至った。
入社後、私は試験研究部に配属となり、主にボールねじの新規開発品の試験や評価を行った。その後、技術開発統括部に異動となり、現在はボールねじの開発業務を担当する。既存のボールねじをカスタマイズしたり、新規開発を検討するなど、お客様の要望を形にするため、日々邁進している。
自身のスキルと開発プロジェクト
射出成形機に使用される高負荷ボールねじをさらに高速化した新製品を開発した。
射出成形機とは、樹脂部品の製造に欠かすことのできない機械だ。この機械に使用されるボールねじには、高い負荷に耐えるだけでなく、生産性向上のための高速化が求められる。これを実現させるためには、材料の選定をやりなおし、内部構造も変更する必要があった。その際、試験研究部で培った知識を活かすことができた。
試験研究部では、開発品の試験評価を担当していたため、実際に開発品に触れ、他社製品とも比較を行うことで、製品の機能と構造を深く理解することができた。この期間で、技術者としての「着眼力」が培われた。この「着眼力」は、開発を行う中で大切となる発想の原動力となった。新しいことを発想するためには、頭を使うだけではうまくいかない。実際に製品を触り、従来品をどう改善するか考えることも必要となる。
こうした経験があったからこそ、材料の選定および内部構造の変更といった技術課題をクリアし、従来品よりも20%以上という飛躍的な高速化を実現することができた。営業同行でお客様から感謝の言葉を聞けたり、展示会で実際に自分の開発品が機械に使われていることを見られた時の喜びと達成感は忘れられないものだ。
達成感を感じたエピソードは?
ボールねじ用冷却装置を商品化できたことだ。射出成形機など高負荷、高速での使用を求められるボールねじは、発熱により、破損することや高い精度を維持できなくなることが問題となっており、冷却装置に対してユーザーの高いニーズがあった。従来の冷却技術はボールねじ自体が冷却用特殊仕様となり、大がかりな周辺設備が必要だったため、コストがかかり、既存製品に取り付けることも困難だった。私は今までの経験から後付けが可能なボールねじ用冷却装置を開発した。当初、実現方法で悩んでいたが、部門横断プロジェクトの活動の中でヒントを得て、実際に試作したものが高い評価を得ることができ、製品化することができた。
THK製品の進化は世界のものづくり技術の進化に直結する。
ボールねじの冷却という確かなニーズを自分が携わった製品によって解決、具現化できたことは、エンジニアとして最高のやりがいと喜びだった。
今後チャレンジしたい仕事は?
今まで得た知識、経験を生かして、次世代を担う全く新しい構造の新製品の開発にチャレンジしたい。
さらに、THKは、将来的に海外の開発部門も拡大すると考えるので、日本の開発手法や良いところを海外の開発者に展開したり、また海外の開発の優れたところを積極的に日本の開発に活かすなど、両者の橋渡しになる様な人材になりたい。